忍者ブログ

人生とは・・・死ぬまでの暇つぶし・・・とか悟っちゃったりなんかしたりして。

[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

FURY観てきた!

皆さん、こんにちは。
今日は、久しぶりに映画鑑賞してきましたヨ(*^^*)

観てきた映画は、コレ!
FURY
http://fury-movie.jp/

友達に感想を教えようとしても
「どんな名作でも観にいくことはないからwww」
と言われてスルーされたあたしの魂の叫びを書きなぐるので、これから観にいこうとしているひとは、「・・・つづきはこちら」をクリックしてはいけませんヨ?w


拍手[0回]


一部の映画評論家が絶賛しているこの映画、個人的には
うーーーん、、、、佳作、、、、かな?
という感じでした。

最近の映画らしく、ムダにスプラッタなシーンが多くあるので、痛そうなシーンを観ると貧血になるようなヒトは間違っても観にいってはいけません(^^;
あたしが観にいった時は、「いかにも」なオーラを漂わせた中年~熟年男性多数で、ところどころに中年~熟年カップル、そして場違い感がハンパないデート風20代カップルが数組、、、という感じでした。
ブラピが出てるからブラピ好きな女子に観せようなんて、この映画なめてますから!w
そういうヒトは、迷わずインターステラー観てきてください!w

なぜかというと、ブラピが演じているコリアー戦車長がマジ犯罪者だからです。
今までブラピをかっこよくて男らしくて好きとか思っていた、世間知らずな嬢ちゃんのブラピ像を粉々にする破壊力ですから。

この映画はリアルなのかそうではないのかで、評価が色々分かれているようですが、あたしはこう感じています。
「個々の戦闘の詳細な描写はけっこう変なところがあるけれど、戦争そのものは近年の映画にしてはリアルに描いている」
、、、ような気がするといったところでしょうか。

ドイツ軍の対戦車砲兵が神がかり的にヘタクソでM4を一両も仕留められないとか、ティーガー戦車も得意の遠距離砲戦を放棄して苦手な接近戦を挑んで見事にコリアー戦車長のM4(FURY号)に食われるとか、過去のアメリカ映画にありがちなドイツ軍はアホばかりという定石をしっかり踏んだ脚本になっています。
また、波動防壁で守られてるとしか思えない異常な打たれ強さのFURY号なしに、成立しない脚本になっているんですよネー(^^;
エンジンルームにティーガーの88ミリ砲の直撃を受けているにもかかわらず、その後、普通に自走してティーガーを返り討ちにしちゃったりとか、ドイツ軍のパンツァーファウストの直撃をくらっても装填手一人だけが死ぬとか、、、。
※本当にリアルなロジックで考えると、88ミリの直撃を側面から受けたらM4は一撃で戦闘不能です(^^; M4は星型エンジンだから気筒がいくつか死んでも大丈夫とかいうヒトもいるかもですが、完全に横から串刺しにされてそれはないですカラ!w 
またパンツァーファウストでも(装填手の定位置である)側面や後部から直撃もらったら、M4は車内が焼け野原になって乗員はほとんど全員が焼死します(^^; 実際、劇中でもパンツァーファウストで一発昇天火葬付きの全員戦死というM4がちゃんといますし。

もっと細かいところをあげつらうと、なんでドイツ軍の曳光弾の色が緑なのかとか、、、。※緑色の曳光弾はソ連軍の特徴。それ以外の国は赤が普通、、、(^^;
ラストで、車内にドイツ軍の柄つき手榴弾2個が放り込まれるのですが、その割には車内や遺体がキレイすぎるとか。

こういうところをアレコレしだすと、この映画もメッタ刺しの運命は免れません。

ただ、この映画なりに意図してリアルに描ききったところは、とにかくコリアー戦車長がゲスで同情はできても共感はできない存在なところでしょうか。
 嫌がる部下の新兵に無抵抗のドイツ軍捕虜をムリヤリ射殺させるシーンなどは、その典型でしょう。
コリアー戦車長は、映画のあちこちでドイツ人はとにかく殺せ! 女子供・赤ん坊でも皆殺しにしろ!と新兵に怒鳴りつけます。
白旗をあげて降伏した敵であっても、その中にSSがいれば、「SSのクズどもめ!」と問答無用で射殺します。
またドイツ人民間人の家に勝手に上がりこみ、食事の提供や婦女子への性行為を強要したり、完全に軍規違反なこともやってのけます。

ある意味、「戦争の現場」を正直に表現しているといえますネ。
敵を素早く正確に処理しなければ、自分のチームを守ることができない現場指揮官としては、一般の良識を激しく逸脱しても部下に敵に対する憎悪を植えつけ、その財産や尊厳のみならず、命を奪うことへの抵抗感を麻痺させていかねば戦場で生きていけない、という現実です。
いきつく先は、敵が死ぬか自分が死ぬかのゼロサムゲームなのですが、まさにその結末を描いた映画といえるでしょう。
そういう、戦争という現場の救いようのない有様を描いた、という点であたしはこの映画に好感触を得ました。
今までのアメリカ映画にありがちな、GIは常に勇敢でタフで正義を希求し人道を重んじる、という様式美とは縁遠く、むしろ中国戦線を描いた日本の戦争映画のような雰囲気を感じさえしました。

部下に「度胸をつけさせてやる」という理由で、抗日ゲリラの捕虜を銃剣で刺殺させる上官が旧軍にはいたそうですが、まさに日本軍版コリアー戦車長といえるでしょう。
ただ戦争の結果によって、コリアー戦車長は英雄になり、日本軍指揮官は戦争犯罪人になったという違いですネ。

しかし、個人的に、コリアー戦車長の戦争観を否定はできないのですが、同意しかねる部分があります。
極限状態でも最低限の戦争のルールは確保されなければ、戦争はただのハルマゲドンになると思うからです。
理想主義なのは分かっているのですが、平和な時代に現実に生きている自分としては、そこまで「非常時脳」に切り替えることに抵抗があるのも事実なのですよネ。

降伏しても殺されるだけだから、一人でも多く敵を殺して死ね!というコリアー戦車長の生き様は、太平洋戦線の日米両軍の戦争観に近く、ヨーロッパ戦線のものではない気がします。
米軍もWWⅡ以後、ベトナムやイラク、アフガン等、異教徒との戦いに倦んで、精神的に太平洋戦争時の「日本軍」化している証左なのかなとあたしは感じました。
そういう意味でも、米国の最も新しい戦争映画がこういう出来上がりだったことは、米国人の戦争観の変化と合わせて推理をしてみるとなかなか興味深い一作だと思います。

結論・・・米国式『流産してしまった「私は貝になりたい」映画』。米国人がこういう映画をつくるとは時代も変わりましたネー。

ちなみに、あたしのベスト戦争映画は、ペキンパー監督の「戦争のはらわた」です。
マイナーな映画ですが、興味のあるヒトはぜひどうぞ!
探せば、youtubeやニコニコで本編みれちゃうかも・・・ゲフンゲフン

おまけ
上映終了後、席を立った20代カップルの女子が嬉しそうに発した一言。
「ドイツ砲兵、ヘタッピすぎよねーーー☆」
あぁ、、お仲間でしたかww

PR
COMMENT
NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 
No Title
日本軍の規律の厳しさは世界で認められていると思います。貴殿の描写に「日本軍化」とありますが、いかがかと思います。
  • ヨッチム さん |
  • 2014/12/15 (17:59) |
  • Edit |
  • 返信
Re:No Title
わざわざコメントありがとうございます。
返信するか迷いましたが、ここはあくまでも私的なブログなので、やはり私の思ったことを反論させてもらいますネ。
もし荒れるようでしたら、コメント丸ごと削除することもありますので、あらかじめご容赦くださいませ。

まず、「日本軍化」という言葉を軍規が乱れているという意味では使っていませんよ。
「降伏せず死ぬまで戦え」というコリアー戦車長の戦争観が、硬直化した戦陣訓の運用が降伏を全否定した結果、軍全体が勝利か死かの二者択一の「死せる軍隊」となった太平洋戦争時の旧日本軍に似ていると感じたので、「日本軍化」という言葉を使いました。
そういう条件付の特殊な使用例なので、わざわざ「」つきで表現しています。

ちなみに、軍規とはどこの国であっても訓練が行き届いている軍隊では厳しいものですよ。
一方で、どこの国の軍隊でも、戦いが長期化して厭戦気分が高まったり、負け戦続きで人的資源が枯渇しかかると軍規はたやすく荒廃するのです。
私も旧日本軍の軍規は、諸国と比較しても厳しいほうだったと思います。しかし、軍規とは、指揮官や戦況によって大きく変化するのです。
特に大東亜戦争後~末期になると、鉄の軍規の皇軍も軍規の退廃は隠しきれなくなります。いちいちソースは挙げませんが多くの証言や記録が残っています。
なので、旧日本軍の軍規が優れていたと一言で結論するのは軽率だと思いますよ。
  • from だって白さは愛だもの |
  • 2014/12/15 (23:51)
みてきました
ご無沙汰してます。一応見てきました。
私はマニアでないので、↑のコメントにあるような教義的なところはわからないので、とりあえずの感想としては、「ちょっと長すぎるかな」でした。大して残虐でもないシーンをダラダラとやられると疲れますね。
ドイツ軍がヘタレで米軍サイコーなのも、末期の終わったナチども(笑)と経験つみまくりのベテランヤンキーとの戦いということでよいのかなと。
個人的にちょっと興味あったのは、ドイツ軍から奪った?銃を戦車内で抱えてるシーンがあってやけに大きな照準器ぽいのが写ってたんですがこれが何だか気になります。
ちなみにですが、同じころにDVDが発売になった「TheFury」も面白いですね。三号戦車もどき対M18ですし。
Re:みてきました
こちらこそご無沙汰でした^^

>とりあえずの感想としては、「ちょっと長すぎるかな」でした。
あたしもそう思いました。
なにかモッサリした展開なんですよね、、、。

>個人的にちょっと興味あったのは、ドイツ軍から奪った?銃を戦車内で抱えてる
>シーンがあってやけに大きな照準器ぽいのが写ってたんですがこれが何だか気に
>なります。
最後の夜間戦闘で弾切れになって、倒れているドイツ兵から武器を奪うシーンがありましたけど、その時かしら?? なんかもう記憶があいまい(^^;
末期のドイツ軍って、一部の装備のいい部隊は赤外線暗視装置を装備してたらしいんです。赤外線ランプと暗視スコープがついてたりすると、そう見えてもおかしくないですネ。ただ、あたしはそのシーン、全く記憶に残っていないんですよねー(^^;


>ちなみにですが、同じころにDVDが発売になった「TheFury」も面白いですね。
おや、、そんなものが、、、( ゜¬゜)ジュル
  • from だって白さは愛だもの |
  • 2014/12/20 (01:05)
  
カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新コメント
[04/29 NONAME]
[02/20  ]
[08/17 noboru]
[08/10 NONAME]
[08/10 noboru]
最新トラックバック
プロフィール
HN:
だって白さは愛だもの
性別:
女性
自己紹介:
生まれは北海道。親の転勤によって道内のほか、東京、千葉のあちこちを引越ししたため、「故郷」という感覚が希薄な根無し草人生。現在は神奈川在住。
小さいときから本と映像作品の虫。徹底的インドア派。
今も映画・アニメ・マンガ・PCは大好き。歴史・SF・メカ・生物・ミリタリーなど全般に光速の食いつきをみせる。

このブログは、あたしの物欲・知識欲・性欲によって支えられていますw

バーコード
ブログ内検索
カウンター
アクセス解析
Copyright ©  -- 迷わずいこう、いけばわかるさ♪ --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by petit sozai emi / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]