韓国の国家的嫌がらせ

今回は、韓国の話です。
でも、あたしは嫌韓派ですので、どういう話になるかは察してくださいませ。

ついに韓国某団体が、在韓日本大使館前に慰安婦記念碑を設置しました。  ※注１
http://sankei.jp.msn.com/life/topics/life-14925-t1.htm

今年8月に鬱稜島を訪問しようとした自民党議員３名が、テロリスト扱いのうえ入国拒否されるという事件がありました。
それ以来、あたしは、韓国は話し合いが無意味な国家認定しているわけですが、今回はそれを更に補強する事件です。

昨年、菅直人は日韓併合１００年という節目で改めて韓国に謝罪し、今年は日韓図書協定が成立して、旧朝鮮総督府由来の政府管理の書物１２００冊以上が韓国に引き渡されました。

日本がまた謝罪したことも、日韓基本条約を逸脱した日韓図書協定の成立も、あたしは苦々しく見ていました。
菅直人も、この件に関係した人権派と称する左翼政治家も、日韓友好のためといって謝罪を繰り返し、条約を無視した文化財の引渡しを行なってきたわけですが、その結果はどうであったか？

まったく友好ムードになんかなっていませんよね？

菅直人が謝罪した時、韓国での報道や政治家たちの動きははどうであったか？
「誠意がない！」「行動を示せ！」
つまり、領土（竹島）や金をよこさないと誠意がない、と騒ぎ立てました。

では書物を返したときはどうであったか？
「まだ返してないものがある！」「これは序の口に過ぎない！」
つまり、もっと返せ、と騒いでいます。

結局、韓国政府は慰安婦問題をまた蒸し返して、国連でも工作活動を再開していますし、韓国某団体は日本の公共団体が管理している朝鮮由来のコレクションを無分別に取り返そうと画策しています。

個人間の謝罪ならば、相手がどのような反応を示そうと関係なく、オノレの不明をまずお詫びするという行動は美徳ですが、国家間となると話は異なります。
相手がどのような反応をするのか根回しした上で謝罪をするのが、政治だと考えます。
日本側の謝罪は左翼たちの自己満足に過ぎず、韓国側は相手が謝罪したことをいいことに更に自分の要求をゴリ押ししているのです。

日本人一般の考えでは、「謝罪」には「許し・寛容」で対応するものですが、韓国人一般の考えでは「謝罪」は相手に従属する意思表示でしかないようです。
このロジックでいくと、「謝罪」とはオノレに犯罪者の焼印を自ら押す行為でしかありません。また儒教思想では「犯罪者の子孫は千年過ぎても犯罪者」なため、それは永続的に日韓の関係を「日本＝加害者、韓国＝被害者」に固定するものです。

韓国側の主張に対して日本側が反論したとき、彼らが異常なまでに激昂して感情をほとばしらせる原因はなぜか。※個人的に韓国人（同年代）に怒鳴りつけられた経験アリ。
日本人＝加害者・犯罪者という公式が頭にこびりついているため、相手の発言を聞く、ということすら出来ないひとが多いのです。
彼らがよく口にする「発言する資格がない」という言葉がそれです。※あたしも言われました。

実際の当事者でもなく、お互いに本でしか知らないことに関しての対話にも関わらず、ソースのないことで相手を一方的に断罪し、相手の反論を最後まで聞かずに怒鳴りつけて相手を威嚇する行為にあたしはショックを受けました。
一方で、日本人と明らかに異質な韓国人の一面を勉強させてもらいました。

この図式で、改めて韓国政府、韓国世論（主にマスメディア）、そして”慰安婦”や文化財”返還”運動の団体を行動原理を整理してみると、

日本人は潜在的犯罪者であって、未来永劫、罪なき者などいない。だから、やつら相手の条約や契約などこちらの都合でいつでも反故にできる。やつらがそれに反論することは許されない。

ということになります。

結果的に、韓国政府は「韓日友好のため日韓基本条約にしばられずに図書返還を」と日本政府に働きかけ、それが実現するや「わが国の外交勝利」と大宣伝し、今度はすでに締結から４０年も過ぎているにもかかわらず、日韓基本条約締結を無視して慰安婦問題を蒸し返している有様です。

早い話、日韓基本条約を尊重するフリをして図書を引き渡させ、図書を取り返すやもう日韓基本条約自体が邪魔なので条約の空文化を目論んでいるという構図です。
文化財の”返還”を求める理屈も同じですネ。その当時の売買契約は後付けでいくらでも否定できる、というわけです。

こういう思想に対して、謝罪や譲歩は何の意味もありません。
相手の思想をより強化するだけです。

今後、日本政府は、韓国に対して謝罪や賠償、文化財の引渡し等、一切しないと誓ってほしいです。
その結果、国家の関係が悪くなるとしたら、所詮、その程度の関係であったというだけでそれで一向に構いません。

また、韓国以外の国との関係に与える影響を無視してはいけません。
日本が韓国に謝罪するたびに、特に中国・台湾では、「韓国に謝罪するのなら我々にも謝罪すべき」という世論が起こることを忘れてはいけませんネ。※大陸出身の中国人の友人に同じことを言われた経験アリ。
日本は韓国と戦争したわけでもないのに、日韓基本条約で巨額の金を払いました。※韓国では”賠償金”とされました。
一方、中国や台湾は「日本との友好のため」と賠償権を放棄する宣言をしています。無論、それは国策であって、両国人民の感情とは異なる部分があります（※特に中国の場合）。
しかし、いったん国策として決定され、日本との条約を結んだ以上、この２カ国は公式に日本に対してこのことを蒸し返したりはしません。

この２カ国の政府は、国民に不満があることを承知で、戦争終結を機に日本との関係のリセットを試みたわけです。
にもかかわらず、日本がいまさら韓国に謝罪したり、このことをオノレから国際問題化するきっかけを作る、ということはどうでしょうか。
この２カ国からすれば、日本と前向きな両国関係を作りたいにもかかわらず、日本は自分からそれを破壊する行為をしていると映るのではないでしょうか。踏み込んでいえば、わが国は、日本相手に著しく自国に不利な条約を結んだのではないか、と疑いを生じさせるのではないでしょうか。
となれば、中国も韓国と同様の行動を取るようになることは、時間の問題ではないでしょうか？

あたしが、韓国に対して日本政府はもう謝罪も引渡しもしないでほしい、と願う理由は、歴史問題は日韓だけの問題ではなく、中国等他の国を含めた日本との外交関係をゆがませてしまうからです。
それはもう過去のことについての話ではなくて、日本を取り巻く国々の現在と将来の外交問題なのです。

残念ながら、もう碑は設置されてしまいました。
日本政府の行動は見えませんが、おそらく遺憾の意を表明しつつ、経過を見守る、という平常運転だと思います。
軽挙妄動はかの国の専売特許で、わが国は決してまねしてはいけないと思いますが、なんらかの反撃をぜひしてほしいと思います。
すでに書きましたが、わが国が正当な反論をして両国関係が悪くなるのなら、むしろ今すぐに悪くなったほうがよいのです。


 

※注１  慰安婦（強制連行）問題に関して、韓国では日本が国家犯罪として人さらいをして性奴隷化したと教育されているようですが、それを証明する客観資料（当時の国や軍の命令書など）はゼロです。被害者と称する女性はいるものの、韓国政府の調査でも証言の信頼性が高いと判断できる被害者は１割程度（２０人未満）とか、、、。信憑性の問題はあるにせよ被害者は気の毒に思いますが、これをナチスのホロコーストと同列の国家犯罪と認めろという主張には、唖然とするしかありません。
慰安婦に関しては、様々な研究や考察がされていますが、共通していることは「関係者の証言」しかないことです。そして、その証言も研究が進むにつれ、捏造であることが発覚するケースが多いということです。※連行にかかわったとされる日本人側の証言が、捏造と発覚・または本人が嘘と告白するケースが多々あります。
この問題に関しては、各種本がありますし、ＷＥＢでもたくさん情報はあるので、興味がある人は調べてみてください。
ただし、本もＷＥＢも玉石混合で、ひどいものは単なる伝聞と思い込みの羅列というひどいものもありますので、ソースはよく確認して勉強してほしいと思います。

証言者すべてが嘘つきとは言いたくありませんが、国家犯罪と韓国が主張するならば客観資料の提示と共同研究は不可欠で、それをしないまま、証言者がいるから日本の国家犯罪行為は疑いなし、と決めてかかっていることは、日本に対する国家的侮辱であり、早い話がこの問題を大騒ぎにすることが目的で、真摯に研究しようという気持ちはないとあたしは判断します。

本問題は、是非の立場に関係なく多くの研究者がすでに客観資料がないことは認めています。
肯定派の学者たちは、終戦時の日本の資料処分が徹底していたためとしていますが、国家や軍が動いた場合、組織の末端にまで指示書が飛ぶので、一つも出てこない、なんてあるわけありません。※ナチスのユダヤ人絶滅計画も極秘指令だったため、戦後になって全貌が明らかになりました。ナチスも終戦前に資料の焼却を行ないましたが、それでも膨大な資料が現存しています。
結論として、そのような国家犯罪は存在しなかったと考えるのが常識ですし、その程度の根拠が不明確な問題を政府間で協議する必要もないと考えます。
まして、すでに締結された条約を見直さなければならない材料になどなるわけありません。