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石原発言でまた動き出した尖閣諸島問題

皆さん、こんにちは。
テレビやニュースサイトでもいろいろ取り上げられていますが、石原都知事の尖閣諸島買取宣言についてです。
ついに来るべきものが来た、と思いましたが、やはり石原都知事ですか。

メディアの大方の反応は、「よくやった!」という歓迎のようです。
私個人も、石原都知事の対応には基本的に賛成です。

中国政府は、漁船衝突事件を利用して尖閣問題で攻勢に出ているわけで、今や漁業監視船という名の武装船を尖閣諸島に派遣しています。
中国外務省のコミットメントではありませんが、監視船を統括している当局の担当者が「日本の実効支配を打破する」などと記者会見で発言する有様です。

いくら政府の公式な意思表示ではないとはいえ、れっきとした役人がほとんど宣戦布告といっていい発言をするなど、まっとうな方法ではこの問題を解決することはできないと中国自ら宣言しているのではないでしょうか。
となると、我が国も相応の対応をとることになるのは当然です。

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でも、少し引っかかるのは、石原都知事のスタンドプレー色が強すぎて、政府との連携がうまくいくのかが不安に感じることです。結局は、日本政府が動かないといけないことですからネ、、、。
政府だって、島の命名を中国より先手打ってやってたり、自衛隊の駐屯地を南西にずらしたり、尖閣周辺の各島の所有者との協議もしてたわけですから。
石原都知事としては、国の対応がヌルすぎてつい「国は何もやってない」と言ってしまったのでしょうが、本当に何もやっていないわけではないのですヨ。
なので、玄葉外相が「何もやっていないということは全くない」というちょっと苦しいコメントを出していますが、間違ってはいないのです。

また、通常、こういうことはこっそりとやって、隠し球のように外交交渉上の勝負どころで事実を公表する、という展開が普通なのに、まだ契約完了もしていない状態で宣言してしまう、というのは、何か別の意図があるのではないかと邪推してしまったりしますネ。

いずれ旗揚げされる石原新党のためのプロモーションを狙ったのか、、、それとも国が表立って動くと中国の横槍がウルサイので、もう中国・南北朝鮮では「極右」として有名な石原都知事を隠れ蓑にして、国家による尖閣諸島購入への露払いをしてもらうつもりなのか、、。
野田首相は、民主党の中では異端的に領土問題に関しては保守色が強いヒトなので、実は石原都知事とこの件に関してはツーカーだったりすると、いろいろ妄想が膨らんで面白いのになぁと考えたりします。※仮にそうだとしてもそのことがメディアにバレたら意味ないので、検証は不可能ですけれどネ。

ある意味、一番、難儀なのが、領有権を主張しつつも「平和的な解決」を求める、としている台湾の立ち位置ではないでしょうか。
台湾には申し訳ない気持ちを禁じえませんが、さすがに領土問題で中共にここまで火遊びを仕掛けられては、こちらも態度を固めなくてはなりません。
ほんと、ごめんね!m(_ _ ")m

台湾には台湾の言い分があると思いますが、日本が尖閣諸島の支配をゆるぎないものにして、米軍と協力してあの島に海軍の前哨基地を作るとそれは台湾の安定にも非常に役に立つはずなのです。

というのも、尖閣諸島は大陸側から張り出した大陸棚の端っこに位置する島なので、尖閣諸島から中国側は水深50m以下の浅い海であり、逆に太平洋側は急激に深度が増して水深1000m級の深い海になります。
中国が尖閣諸島に関して我が国に突っかかってくる理由として、国内のメディアは
・歴史問題とか
・漁業問題とか
・海底資源問題とか
いろいろ挙げていますが、実は一番重要なのは、軍事的側面です。

我が国の国防を考えるにあたって重要な点が、潜水艦による通商破壊作戦にどう備えるかにあります。
特に、日本本土から遠い南西方面の領海や海上交通網を守れなければ、我が国はかつての対米戦と同様、戦わずして国力は減衰して戦争にすらならなくなります。

中国が尖閣諸島を領有した場合、恐らく彼らが真っ先にやることは尖閣諸島の潜水艦基地化です。
外洋航海型の大型潜水艦は、浅い海では行動に制限がありますし、何よりも敵に発見されやすくて、潜水艦にとって肝心な隠密性が失われます。
要は、現在、中国本土の基地から出撃した潜水艦は、尖閣諸島を越えるまでは行動が丸見えなのです。
もし、尖閣諸島から出撃できると、すぐに深い海の中に身を潜めることができるので、日米の対潜哨戒網にひっかかる恐れがぐんと減るわけです。そりゃー、、中国の海軍さん、喉から手が出るほど欲しいよねー、この島、、、。
まさに尖閣諸島は、東シナ海における天元の一石であって、ただの小島ではないわけです。

尖閣諸島の帰属は東シナ海の秩序に重大な影響を及ぼします。
単なる遠くの小島の紛争とは思わずに、日本全体にとって重要な国防問題と考えなければなりません。
そして、台湾にとっても、尖閣諸島が中国に帰属することは、百害あって一利なしの結末となるでしょう。
私が、尖閣諸島が日本の領土にとどまることは、台湾にとっても利益になると考えるのはそういう理由です。
無論、台湾が尖閣諸島を領有してそこに基地を作って中国に備える、というのもアリですが、我が国以上に中国に対して宥和政策をとらざるをえない台湾には荷が重過ぎるのでは? と心配です。

正直なところ、台湾とならば、尖閣諸島を共同統治したいとすら心情的には感じるのですが、いずれは台湾は中国と合同する道をとるでしょうから、領土問題に関しては妥協はできないですネ、、。
本当に心苦しい事です。
日本が無謀な大東亜戦争で台湾を放り出すのではなく、日本から栄光ある分離独立という形で台湾という国家が誕生していたら、この問題でここまで日本と台湾が苦しむことはなかったのではないかと思わずにはいられません。

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自己紹介:
生まれは北海道。親の転勤によって道内のほか、東京、千葉のあちこちを引越ししたため、「故郷」という感覚が希薄な根無し草人生。現在は神奈川在住。
小さいときから本と映像作品の虫。徹底的インドア派。
今も映画・アニメ・マンガ・PCは大好き。歴史・SF・メカ・生物・ミリタリーなど全般に光速の食いつきをみせる。

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