人生とは・・・死ぬまでの暇つぶし・・・とか悟っちゃったりなんかしたりして。
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劇場版マクロスF サヨナラノツバサのDVD観ました。
今更感あふれまくりですが、マクロスFはあたしも好きなシリーズだったので、一応、感想を書いておこうと思います。
結論から言うと、駄作と感じました。
TVシリーズが好きで、キャラや世界観を熟知しているヒトにしか到底耐えられない作品です。
TVアニメの映画化はまず成功することはないのですが、あまり期待しないで観てたらその通りの仕上がりでした。
物語の本筋で勝負できないから、ファンサービスや小ネタの伏線張り&回収をいろいろ詰め込んで、一応映画と呼べるものをでっち上げた感じがします。
以下、ネタバレ含むあたしのグチです。未視聴なヒトはスルーしてくださいネ。
パラレルワールド設定にした割には、その設定を生かしていないなぁと思うのです。
スタッフの人たちには、TVシリーズを作っている過程で、もっとこの断面で物語を書きたかったとか、この部分をもっと描きこみたかったとか、いろいろ思いはあったと思うのですが、それをダイナミックに表現してほしかったと思います。
たとえば、TV版ではクランを想いを打ち明けられずに悲しい死を遂げたミシェルが、劇場版では死亡せずに、しかもなんだかクランと私生活でも両想いらしい・・・というラブラブルートになっていたようでしたが、それなら、ミシェルとクランを主人公にしてこの二人の視点の物語にしてもよかったんじゃ? とかあたしは思うわけです。
せっかくミシェルを生存させておきながら、たまにクランとジャレついてるだけの空気キャラで終わらせているのは、すごくもったいないなぁ、、、と。TVシリーズで死んでしまったキャラの中で、もし死亡しなかったら?というIFをする価値がある唯一のキャラだとあたしは思っていたのですが。
たぶん劇場版のストーリーでは、ミシェルの死を意味のあるものにしようといろいろ肉付けをすると、上映時間の枠内に収まらなくなるので、じゃ、死なない、ということで♪としてしまったんだろうなぁ、、、とあたしは確信的推測をしています。
ミシェル&クランのラブラブでファンサービスをしてあげよう、という積極意思はぜんぜん感じられなくて、死なせないのならじゃあついでにラブラブにして遊んじゃえ、程度の小細工にしか感じられません。
※画像コメント・・・←↑な幸せそうなミシェルとクランを見ると、ほっとします。(*´ー`*)ーЭ
他の女の子に声をかけたミシェルを見つけて、ご機嫌斜めなクランもTV版に比べたらずいぶん表情が柔らかい感じです。この世界では、ミシェルのお姉さんも生存しているかもですネ。
劇場版では、アルト、シェリル、ランカの3人を重点的に追っかけることに前・後編の4時間を使ってしまっているため、脇役総空気化してしまったとあたしは感じているのですが、それなら、もっとこの3人の本質に迫れる設定のみを残すべきだったと思いますネ。
たとえば、アルトをパイロットにしないという設定にしてしまえば、SMS関係の説明に裂かれてる尺を、もっと話の本筋の3人に使えたのでは?とか思うのです。
この映画のテーマが異生物との精神交流ならば、パイロットとしてのアルトの役割はあまりなくて、感受性豊かな文化人としてのアルトの役割が重要ですよネ。なら、歌舞伎役者のままでいいじゃんヽ( ´ー`)丿と思います。
シェリル、ランカも歌手なんだし、その方が文化的創造活動をするもの同士ということで、お互いをリスペクトすることも自然で、やがてそれが恋愛感情になっていくことも説得力があるように思います。
それじゃあアルトはバルキリーで飛べないじゃんというツッコミはありそうですが、TVシリーズのアルトも大した苦労しないでパイロットになっているので、映画でもわりといきなり操縦桿を握ってもどうにでもなりそうです。※アムロだって、いきなりガンダム操縦しちゃうしネ!
個人的には、たとえば、アルトの母親がゼントラーディで、実は遺伝としてパイロット能力がある、という隠し設定が後編で明かされればもう充分に感じます。
※画像コメント・・・アルトくんはちっちゃくても振り返ったときにキラキラw
どうせミシェルとクランとオズマとかいるなら、バトルシーンはそちらにお任せでいいんじゃない?
そんなものより、あたしは早乙女一門の公演を美麗アニメで観たかった!
歌舞伎の世界が、アルトをいかに美しく輝かせ、人々を魅了する一方で、麻薬のように彼の精神を蝕んでいくのか、その苦悩の一端でもいいから疑似体験させてほしかった。
シェリルやランカのコンサートシーンは確かに美しいけれど、どうせなら未来の歌舞伎公演のシーンも観たかったと思うヒトはいないの??
ヒロイン二人のコンサートがかすむほど美しい歌舞伎と、一転、役者の仮面が外れたときの自然体の自分を見失いかけている人間的なひ弱さの部分を効果的に演出すれば、あの二人がアルトに惹かれていく理由もすんなり納得できるじゃないのっ!
、、、と思うわけなのです。
あーぁ、、、アルト、製作スタッフに愛されてないわー、、、。
なんてかわいそう。
でもスタッフすら愛していないキャラを、どうやってファンは愛せるというのでしょう?
許されるならば、カワモリ監督を問い詰めたいと本気で思います。
アルトが歌舞伎役者という設定がされたことに、そもそもどういう理由があったのかはあたしは知りません。
カワモリ監督は、パイロットに似合わない職業から選ぼうとしたら、たまたま歌舞伎役者を思いついた、と某ラジオで発言したらしいのですが本当なのでしょうか、、? ※それってシティーハンターの北条司が、殺し屋に一番似合わない性格って何だろうと考えたら、エロいやつと思いついた式の衝撃発言ですが、、、( ̄▽ ̄;)
もし本当にたまたまだったとしたら、あたしとしては、宝くじ級の幸運だったんじゃないかと思います。
なぜかというと、マクロスFでは歌はただの『兵器』でしかないと思うからです。
ヴァジュラのように言葉や音楽でコミュニケーション不可能な相手の場合、歌がヴァジュラに何かしらの影響力を行使できると屁理屈をこねだすと、ヒロインの声にフォールド波が含まれているとか、もう歌である必要もないじゃん式の理屈が出てきてしまいました。これって、「歌という文化活動によって異星人とでも理解しあうことができる」という初代マクロス以降の世界観を破壊する危険な設定ですよネ。
この崩壊しかかった世界観に光明を投げかけるのが、歌舞伎役者としてのアルトだとあたしは思うのです。
歌舞伎役者としての心・技・体が、言葉や音楽を超えるコミュニケーション手段としてヴァジュラと人間の接点になりうると思うのです。
幼いときから役者として教育され、役者としての自分に縛られるあまり、自分の個の本能に従って生きる欲求を満たすことができずにいるアルト。
宇宙的なフォールド・ネットワークを作り、超知性生命体の潜在能力を持ちながら、アリやハチ並みの「本能」に縛られ、個という概念すら悟れずいるヴァジュラ(特にヴァジュラクイーン)。
この二つの存在が結びつき、理解しあうことが、この作品の本当の大団円であってほしかったと思います。
このあたりをしっかり演出できれば、バジュラクイーンとの最終対決の場面で、チビシェリルの「あたしの歌で銀河を震わせてみせる!」回想シーンも、シェリルとランカが懸命に歌でアルトを応援するシーンも、ミシェルが「アイツ・・・歌舞いてやがる・・・!」とつぶやくシーンも、、、それはもういろいろもっと重みが増せたのでは、、、??
※ブレラのインプラント支配脱出シーンは、あまりに軽薄なご都合主義なので、いっそ彼はアルトと競り合う過程でヴァジュラクイーンに撃墜されるほうがすごく納得できます。(;´∀`)
大きな話の流れはぜんぜんいじらなくても、物語の進行がかなり駆け足であっても、演出の仕方を変えることで鑑賞後の余韻はまるで異なる結果になっただろうに、、、とあたしは残念でなりません。
※画像コメント・・・チビシェリルよりもグレイスさんの鼻血プーなチャイナに視線釘付けだったあたし( * ‘∀‘ )
そして、問題の「歌舞いている」アルトくん。もうこれはバルキリーの操縦どーたらなんて関係ねぇ演出だよ・・・┐(´ー`)┌
・・・と言いたい所はだいたい言ったところで、、、。
マクロスFは、マクロスシリーズの中では珍しく大きなムーブメントを起こした作品でしたが、この劇場版の完結で完全に終わった感がありますネ。たぶん、もうファンもその後の・・・とか、外伝で・・・とかいうもの自体、求めないんじゃないでしょうか。
唐突かつご都合主義な展開てんこ盛り、なのにミシェル生存とかアルト告白とかTV版では未使用の貴重な燃料を、本当に雑に投入し、すべてを焼け野原にしてしまった感があります。
もう、祭りは終わった。( TДT)ホロー
正直、こういう終わり方するのなら、最後は性別逆転劇にしてもバカバカしく楽しくてよかったんじゃないのかなーーとかマジで思ったりしていますw
そういうバカっぽいムードのほうが、むしろマクロスらしいじゃないか、くらいに思っていますヨ。
※画像コメント・・・もうこれではっちゃけちゃってもよかったんじゃないでしょーか?w <カワモリ監督
みんな大笑いして許してくれたと思うよ・・・タブン。
←アル子 ※もやしもんのコスプレではありませんw
↓シェリオ ※うわ、なんてナンパな、、、w
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小さいときから本と映像作品の虫。徹底的インドア派。
今も映画・アニメ・マンガ・PCは大好き。歴史・SF・メカ・生物・ミリタリーなど全般に光速の食いつきをみせる。
このブログは、あたしの物欲・知識欲・性欲によって支えられていますw