人生とは・・・死ぬまでの暇つぶし・・・とか悟っちゃったりなんかしたりして。
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皆さん、こんにちは。
今回はマンガの紹介です。
■ 乙嫁語り / 森 薫(著)
著者は、同人作家時代からメイドばかり描いていたところへ、エンターブレイン社の編集者に口説かれて
エマ
でデビュー。自他共に認める
メイド漫画家
ですが、今回の新作は、ちょっと趣向を変えて、19C後半の中央アジアの遊牧民族が描かれます。
以下、やはりネタバレありなので、注意して続きをクリックしてくださいネ!w
この時代の遊牧騎馬民族が主人公というマンガ自体が激レアなため、もちろん、最初はそれだけで購入したのです。
しかし、読み始めて数ページで、青天の霹靂級の展開が!
←画像クリックで拡大します。
いきなりショタ成分をぶち込んでくる森先生。
これはもしかして、あたしのためだけに連載を開始してくれてるのではないかと、一瞬、真剣に考えてしまうところでした。
もうどう考えても18禁の妄想しか浮かんでこないこのシチュエーション・・・!
と、暴走しかかるあたしの脳ミソを抑えるのに大苦戦です。※そう、タイプしている今現在も。
いあでも、この時代の遊牧民で12~13歳はもう大人のハシクレ。
現代人から見ればたまたまショタだけど、この時代なら大丈夫! 健全すぎるお年頃!
と、カルルクの年齢を正当化すればするほど、ハタチのアミルのお局度が強調されてしまうわけで、なぜエイホン家はこの縁談を承服したのかよくわかりませんが、恐らくは、ハルガル家との「お家の事情」によるところなのでしょうネ、、、。
ハルガル家は伝統的な遊牧生活を守り続けている一家で、エイホン家は牧畜こそ続けているものの都市で定住生活をしている一家という違いがあり、これが夫婦の性格の差に反映されています。
1~2巻の主人公夫婦、カルルクが理知的で大人しい性格なのに対して、アミルは弓の扱いも得意なワイルドさ。
スープの材料ゲット!で会心の笑みのアミルさん。
ちなみに、狩りは街の人達にはできないワザです。
ご近所さんの一人娘、パリヤさん。花婿熱烈募集中!
パリヤさんの婿とり物語もストーリーの柱の一つです。
エイホン家の居候、スミスさん。
謎のイギリス人。
遊牧民のことをいろいろ研究してるらしいけれど、最初はこの人誰?級の扱い。
でも、実は、この人がこの物語の語り部らしい。
3巻のヒロイン、タラスさん。
5人もの夫に先立たれた未亡人。
現代でこういう境遇の女性はまずいないと思いますが、この時代の遊牧民なら、一定の確率で間違いなくいたであろう悲劇の人。
この時代の女の幸せとは何かを考えさせられる登場人物です。
かわいそうと言うのは簡単ですが、この女性には似つかわしくない感想だと思いますネ。
森先生、こういう『大人の女』を描きたかったんですネ!
最新巻4巻で登場する恋に恋しすぎなお年頃の双子。
このガキンチョ共の怒涛のアクティブっぷりは、ぜひ実際に購入して楽しんでくださいませ!
↓まさかここで、巨人の星成分が注入されるとわ!※画像クリックで拡大
このマンガの特徴は、とにかく描き込み量がすごいことにあります。
遊牧民族の特徴として、刺繍や絨毯の模様やら装飾品の意匠がやたら細かい傾向があるため、人物一人描くのにハンパない労力がかかります。
とりあえず、アミルさん。
※画像クリックで拡大→
登場頻度が高い、ヒロイン級でこの描き込み量。
普通の漫画家なら、もっとシンプルな模様を選ぶところですが、それじゃあ遊牧民族の衣装にならないだろう・・・! という森先生の声が聞こえてくるようです。
ちなみに、森先生本人の談として、凝りだすと一コマに際限なく時間を費やしそうになるので、タイマーで時間を計って描きこんでいるとのこと。
↑大工屋が登場するシーン。※クリックで拡大。
描き込みが細かすぎて、多少縮小してもこの画像サイズになりました。
イスラムの幾何学模様がこれでもかと。
これを描く立場で妄想すると
このカット描ききったら、あたし、故郷でお花屋さん始めるんだ・・・!
と軽く死亡フラグ立てたくなります。
屋台で食事を調達するシーン。
ニンジンと玉葱と羊肉の炊き込みご飯。けっこうおいしそう。
※←↓画像クリックで拡大。
そして、手分けして買い集めてきた料理たち。
お腹がすいているときに見ると目の毒な絵ですネー。
尚、この料理たち、実際に森先生が作ってみたとのこと。
あたしも機会を見つけてやってみようかなぁと思っています。
↓実際に森先生本人が作ってみた紹介記事。http://natalie.mu/comic/pp/otoyomegatari02
森先生、楽をしようという気はまるでなしですネ!
むしろ、楽しんで描いてやがる・・・!w
と思ったら、2巻のあとがきで本人がその通りのことを告白するオチでした。
誰得なんだよ・・・って、そうですか、俺得ですかw
↓証拠画像
この作品は、とにかく作者が楽しんで描いているというオーラが満ち溢れています。
取り立てて大掛かりなストーリーがあるわけでもなく、この当時を生きたであろう様々な境遇の女たちの人生の断面を描いていきます。
なので、物語としては、登場人物が微妙に重なり合う短編が絡み合うような構造になっています。
特に深くテーマ等を決めてなくても、作者の妄想次第でいくらでも新しいエピソードが織り込めますネ。
ある意味、森先生にとっては最高の勝利パターンなのではないかと思います。
フィクションだけれども、こういう生き方をした人も本当にいたかもしれないなぁ、と思わせるところが、あたしの好みですネ。
決して記録されることなく、時間の闇の向こう側に消えてしまった曖昧模糊とした無数の人間たちの人生が、作者のペンによって現代にマンガとしてよみがえってきているような、ちょっとそんな気持ちになれる作品です。
それにしても森先生は、本当に女の人が好きなのでしょうネ。
幼女から老婆まで、どんだけストライクゾーンが広いのかw
手を変え、品を変え、様々な女性たちを描きたいという作者の煩悩が尽きるまで、この作品は連載可能なんじゃないかと思います。
エマも相当な長期連載でしたが、この作品もそうなってくれる予感がしますネ。
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小さいときから本と映像作品の虫。徹底的インドア派。
今も映画・アニメ・マンガ・PCは大好き。歴史・SF・メカ・生物・ミリタリーなど全般に光速の食いつきをみせる。
このブログは、あたしの物欲・知識欲・性欲によって支えられていますw