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人生とは・・・死ぬまでの暇つぶし・・・とか悟っちゃったりなんかしたりして。

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ついに日本に来た故宮博物院のアレ

皆さん、こんにちは。
5月いっぱいまで目が回る忙しさだったのが、6月から一転してヒマになってしまい、そのまま自堕落モードに突入してしまったあたしです。
エンジンかかるまで、こんなにまったりしてしまうなんて、オノレでもびっくりなのでした。
休み、というと特に何もせずにボーっとしてたことが最近多かったあたしですが、今回の休みはちょっと気合入れてきましたヨ。
なぜかというと、上野の国立博物館で
特別展・台北 國立故宮博物院
が開催されていたからです。

今回の目玉は、初めての海外遠征といわれる翠玉白菜の展示ですネ~。
かつて台湾旅行したときに現地でも観たものですが、なにか懐かしくてもう一回眺めたいと思ったのでした。


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あたしが上野に向かったのは、7/3(木)。開館は9時30分ですが、一時間前には正門前にいました。
こんなに急いで博物館に行くなんてかなり久しぶりです。
最初は、平日だからまったり行ってもなんとかなるべ?程度に考えていたのですが、前日に公式ツイッターを見たら、平日でも昼過ぎくらいの翠玉白菜の観覧待ちが240分とツイートされていて、考えを改めたのでした。
正門前についてみると、もうすでに7~80mくらいはありそうな行列が、、、。当たり前ですが、高齢者ばかりです。
隣のチケット売り場にも同じくらいの長さの列が、、、。この混み具合なのに窓口で当日券買いは、その時点で負け組確定、、、ああ、胸が痛い。
※あたしは公式オンラインショップでチケット購入済み。

行列が伸びすぎて歩道にあふれ出したためか、開館時間前の9時くらいには、門を開けて敷地に入れてくれました。本当に敷地の中に入れたというだけですが。
複数で来て連れがチケット売り場前に並んでいるというヒトがわりと正門前行列内にいて、いざ正門を開けて入場開始となった時に問題が発生したりしました。※連れがまだ戻ってこない(チケットがない)ので、入場指示が出ているにもかかわらず、そこで立ち止まってしまい、行列が混乱したりしました。気持ちは分かるけどねー、、、(^^;

正門が開いたら、もちろん翠玉白菜の特別展示館に一直線
他の人もみな同じ動きなので、実質、正門前行列がそのまま特別展示館前行列に誘導されなおしただけですw つまりここから、公式ツイッターで240分待ちとか案内されていた待ち時間スタートなわけですネ。
で、あたしの待ち時間はどうだったかというと、、、約60分でした。
普段のあたしならガマンできない待ち時間ですが、、、240分と比べたら楽勝、ということでがんばって待ちました。
尚、皆さんの予想通りだと思いますが、じっくり観るなんて不可能でした。
館員の皆さんに「立ち止まらずにゆっくり歩いて観てください」と急かされながらの観覧でした。※1分くらい?
けっこうな人数の高齢者様が、館員の案内を無視して立ち止まってじっと観てしまうのですが、しようがなかったかなぁと思いますネ(^^;
細工が細かいから、老眼鏡でガン観しても眉間のしわが収まらず、メガネ外してまたガン観という二度手間なので、自然に足が止まちゃいますよね。
※個人的には、ライティングもちょっと強すぎた気がします。キラキラしすぎて、細工の細やかさが観にくいように感じましたネ。

ただ、館員さんが荷物が大きい方はロッカーを利用してくださいと案内しているにもかかわらず、大きなリュックを背負ってたり、スーツケースをコロコロしてるおばあちゃんが何人もいて、本当に迷惑でした。
正直、この程度でイライラしてたあたしは、もう台北の故宮博物院には行けそうもないですネ。
去年、台湾旅行した友人の話では、大陸の中国人が押し寄せていて秘宝クラスは数時間待ち、あげくに大陸人は列を守らないで横入りしまくりなので、バカ正直に列に並んでいると一日待っても順番は来ない(マジで??)そうですから。故宮に訪れる日本人観光客が激減しているとガイドの台湾人が嘆いていたそうですが、名物展示品がそれじゃあねー、、、とすごく納得したあたしです。
あたしが今回、上野に来たのも、もう現地では観たくても観れないだろうなぁと思ったからなのでした。
それにしても、昔、あたしが故宮に行ったときはまだ子供だったし、貧乏旅行で入館料しかお金なかったけど、中は台湾人と日本人観光客がまばらにしかいなくて、落ち着いてじっくり観れたのは本当に良かったなぁと今更ながらしみじみと思うのでした。

翠玉白菜以外の展示品ももちろん観てきました。
でもやはりどこもヒトが多くて、ゆっくり観るには程遠いですね。
書、画、玉器、磁器、銅器と盛りだくさんなのですが、玉器はやはり派手で人気があるのでダンゴのようにヒトがかたまります。
書を見てるときは死んだ魚の目をしていたおばちゃん達が、玉器の時はギラギラしていたのが印象的ですネー。

あたしが好きなのは、磁器です。
特に好きなのは、宋代のもの。
蓮花型温碗とか、水仙盆とか、いかにも文弱な宋代らしい、繊細で温和な感じがステキすぎます。
宋代の磁器は、筆などで絵付けがされていない、釉薬のみのパステルカラーが特徴ですが、北宋と南宋では色合いが違うのがまた魅力的。
上述の北宋期のものは淡い青色ですが、南宋期は淡い緑色が多く、これがまたステキ。
北宋期よりも穏やかな、観ていて心が和む(※個人的にはくびれのある縦長のシルエットがそうさせていると思う)造形が素晴らしいです。

派手な絵付けがないので、普段使いの食器に使いたくなる雰囲気が好きですネ。
蓮花型温碗なんて、あのお椀で酢の物とか海草サラダ食べたいなぁと思いますもんw ※本来は熱燗を飲むためのお椀だそうです。

一般に、中国磁器というと皆さんが連想するのは、こーゆーのだと思います。
これらの磁器は、明代から大量に作られます。※時系列でいうと、北宋→南宋→元→明(→清→中華人民共和国)。
明はこれを輸出品としてガンガン国外に流出させましたし、純白の磁器にコバルト顔料の鮮やかな青色の絵付けという革命的美しさを実現した明代の磁器は、世界中で黄金以上に珍重されます。
そういう意味では、THE中国磁器と呼ぶべき明代磁器なのですが、、、あたしはあまり好きになれません。
宋代磁器にあった、控えめかつ普遍的な美の追求の姿勢が後退している気がしますネ。
より高度なテクニックが駆使され、とても豪華な、目の覚めるような美なのですが、その裏には金儲けのための商品、国家の権威付けのための戦略的贈答品といった腹黒なものの蠢きを感じてしまうのでした。

続く清代の磁器は、好き嫌いがハッキリするものが多いですネ(^^;
明代磁器の特徴を受け継ぎつつ、更に精密感が増したキッチリカッチリした作りのモノが多いです。
一般的に、南方の人と比較して、北方の人は職人気質が強いと思いますが、さすが東北地方出身の満州人の王朝らしく、明代のイケイケなギラギラ感を精緻なテクニックでぐっと奥に閉じ込めたような落ち着きがあるものが多く感じます。
ただ、一方で西欧の影響を受けたと思われる、ゴテゴテ装飾の磁器もまた多く、、、この辺は全くあたしのシュミじゃありません。
清代であたしが好きなのは、紅色の釉薬を使った真っ赤な磁器たちです。
赤い磁器は明代にもあるのですが、当時は未解決だった技術的な課題により、赤というより赤黒い色になってしまったり、色ムラが激しくて少々見苦しかったりはます。しかし、清代にはそれらの問題が解決され、まさに血のような鮮やかでムラのない赤い磁器が作られるようになります。
有名なのは宝石紅僧帽壺です。
赤というより紅なわけですが、見ごたえのある色です。
盃など極薄の磁器にこの釉薬を使うと、光が透けて本当に綺麗なピンク色になります。
綺麗な紅色を出すために職人達が苦労したためでしょうか、複雑な絵付けがされているものは少なく、紅の美しさを全面に押し出したシンプルさが好みです。

ああ、気がついたら磁器の話しかしてない、、、。
翠玉白菜の混み具合はキチガイ沙汰ですが、それ以外の展示品も普通の感覚で言えば、充分激混みなので、流れ作業みたいに歩みを止めずに見流していると、集中して観ていたもの以外、驚くほど記憶に残らないですネ(汗。
とにかく玉器や宝飾品は、おばちゃんおばあちゃんがかぶりつきで見入っているので、観るのがしんどくて仕方なかったです、、。
相手が高齢者なので、多少の割り込みや体当たりといったノーマナー行為もガマンしていましたが、本当に遠慮のないBBAやGGYが何人もいて不快でした。
そんなに元気なら引退しないで働き続けてほしいナ(ボソ

翠玉白菜の展示が7/7までなので、それを過ぎたらぐっと人が減るかもしれません。
上野まで行って翠玉白菜の大行列を見て、心が折れてそれ以外の展示を観るくらいだったら、もう翠玉白菜は最初から諦めて7/8以降に行ったほうが、他のものはもっとゆっくり観られるかもです。

もっとゆっくり観たかった皆さん、記念図録もぜひ買いましょう(^^
ちょっと高いような気がするかもですが、ハッキリいってバーゲン価格だと思います。※こういうものは普通、諭吉さんが飛んでいくもの。
もちろん、あたしも買いました!

全てを終えて、博物館を出たのは14時過ぎでした。
そして、次の日は、両足・両手が筋肉痛でした。

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だって白さは愛だもの
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女性
自己紹介:
生まれは北海道。親の転勤によって道内のほか、東京、千葉のあちこちを引越ししたため、「故郷」という感覚が希薄な根無し草人生。現在は神奈川在住。
小さいときから本と映像作品の虫。徹底的インドア派。
今も映画・アニメ・マンガ・PCは大好き。歴史・SF・メカ・生物・ミリタリーなど全般に光速の食いつきをみせる。

このブログは、あたしの物欲・知識欲・性欲によって支えられていますw

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